195: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2020/03/08(日) 11:18:56.53 ID:d80kTEDO0
まぁ、でも、大鷹の言葉はそういうことなのだろう。そういう意味なのだろう。
同じ。おんなじ。
きっと殆どの艦娘が、望んで艦娘になろうとしたわけではなくて――なんらかの事情に背中と足の裏を炙られて、その結果艦娘に身を窶しているに違いない。
私たちの前では夕張と青葉の話にようやく決着がついたようだ。夕張はこちらへ向き直って、海の方を親指で示す。
「日没まではもうちょっと時間があるっぽい。夕食は、今日は豪勢にパーティだって話だから、それまでにお腹を空かせておくのも悪くないと思う」
「や、どもども、青葉です。『艦娘通信』という個人紙を発行していて、このたびは国村一佐の推薦もあり、作戦の従軍記者として参加することになりました。よろしくお願いします」
国村という名前を出しただけで、僅かに艦娘たちの間にどよめきが走る。興味を示す者。露骨に顔を顰める者。反応は様々だ。
恐らく青葉は意図的に彼の名前を出したのだ。周囲の反応を窺い、誰がどの派閥で、どんな思想を持っているのかあたりをつけるために。同時に自らの後ろ盾を明確にすることで、いらぬいざこざに巻き込まれないようにするために。
青葉は続ける。
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