126: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/19(土) 01:03:38.70 ID:oirXOrgR0
「後藤田、元気か。調子はどうだ」
「可もなく不可もなく、と言ったところです」
恐らく後藤田提督の方が年齢は5、6も上だろう。ただし三尉と一佐、階級の差は歴然としている。空と海という管轄の違いはさして垣根の役割を為さない。
とはいえ、その関係性はどこか気軽さもあった。男は軽く提督へと話しかけるが、そこにはきちんとした敬意が払われているように感じられたし、提督も敬語で応じこそするけれど、あくまで形式的なものに過ぎない。
「また新しい艦娘を拾ったんだってな。その後ろの美人がそうか」
「てーとく」
側近のうちの一人、桃色の髪の少女がじろり、睨みつけた。男は喉の奥で笑う。
「悪い悪い、怒るなよゴーヤ。冗談だ」
「ったく」
眼鏡の少女が額を抑える。桃色の少女が腕を組む。瞳に星の散った少女があくびを噛み殺す。紅色の少女が大きく嘆息。
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