118: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/14(月) 21:47:25.87 ID:UFSxYV+50
「上層部に与したところで給料がちょろっと上がるだけじゃないですか。特別褒賞が出て、徽章を貰って? はっ! ばからしい。いらねーって話ですよ。いや、落ちてる金は拾う主義ですけどね。
いいじゃないですか、CSAR。私はその理念に、主義主張に、ひどく共感を覚えています。後藤田提督は一癖以上あるとはいえ有能です。派閥争いでぽしゃらせるには、少しばかり惜しさが勝る」
「裏切ったということ?」
なんという胆力だろうか。
私のそんな、呆気にとられた質問に、大淀は本日何度目かわからない莞爾とした笑いを作る。
「あはっ! 人聞きの悪いことを言いますね! ちょっとだけ、ほんのちょーっとだけ、この軽巡大淀、上層部の期待外れに無能だったというだけのお話です」
と、そこで食事が運ばれてくる。和膳定食とハンバーグ。肉汁が鉄板に炙られる芳しい香りが一気に充満し、ともなって私も自らの空腹を自覚する。
箸、ナイフとフォークをそれぞれ手に取って、目の前の食事に集中する。
247Res/192.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20