108: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/12(土) 23:08:56.40 ID:L3t7G6Qz0
グラーフはヲ級と物量でぶつかりあっている。腰に結わえられたポーチからカードを数枚ずつ取り出し、消耗の度合い、空中戦での優劣、弾幕の濃淡を見ながら、適宜艤装のホルダーへと差し込み実体化、射出していく。
対して大鷹は質と精密性で攻めていた。驟雨のような弾幕、蝗害さながらに黒く染まった空、その間を十機の戦闘機が最高速度のままに駆け抜けて、一目散に敵を目指す。十本の指でそれぞれを立体的に操るその手腕は、人間業ではない。
そして戦場の全てを操っているのが大淀そのひと。味方四人に指示を出しながら、自らも最適な場所へと位置どることで、敵すらも含めた全体の配置、誰と誰が戦うのかさえコントロールしていた。
五人は敵群に壊滅的な打撃を速やかに叩き込み、最早脅威ではないことが明白になると、即座に転回して救助者の捜索へと舵を切る。
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