【シャニマス SS】P「プロポーズの暴発」夏葉「賞味期限切れの夢」
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51: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/08/18(日) 02:51:29.57 ID:oj63shz20
 岸に戻る。進むときにと比べて随分と楽に感じた。まだ引き波より寄せ波のほうが強い時間帯だ。波に逆らわずに動くだけでいい。

 辛いのは眼だった。顔に着いた海水と髪に跳ねた海水が滴ってきて、目に染み込もうとする。痛みで薄目を開けるのがせいぜいだった。

 それでも夏葉の場所はわかる。彼女の目の前に行き、帽子を手渡した。

「……俺は、夏葉の夢にはなってやれそうもない」
 帽子が俺の手を離れる。

「俺は夏葉に新しい夢を示してもやれない。……でも、夏葉なら大丈夫だ。夏葉が望めばまたすぐに見つけられる。色褪せることのない夢を、また見ることができる。幸せなままでいられる」

 夏葉がどんな顔をしているのかわからない。だが笑っていてくれればいいと思う。

「夏葉は、何を選んでもいいんだ。その夢がどんなものであっても、この先がどんな未来になっても、俺は、ちゃんと……」
 だから俺はまた宣誓をする。

「……そばに、いるから……」



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