いつかの月が君に微笑む
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22:名無しNIPPER[saga]
2019/08/14(水) 23:20:33.13 ID:YmYytpA6O
「カズくん! 起きろ〜!」

目の前には、水原の顔がアップで映り込んでいた。昨日といい今日といい、聞きなれない声で目覚めるものだ。

水原の後ろには瑞穂が立っていて、彼女は今日もしっかりとよそ行きの格好になっていた。

「瑞穂ちゃんはとっくに起きてたよ! ほら、準備するの」

お母さんみたいだねと笑う瑞穂と、急かす水原を追い出して、着替えを済ませて一階に下りた。相変わらず豪華な朝食が用意されていて、それを持って居間に向かうと水原が非難し始める。

「え、もうお昼近いよ。ご飯食べるの?」

「食べ物を粗末にするなって教えられてるんで」

時計の針はもう11時に近く、今食べると昼ごはんはろくに食べられないだろう。しかし、母さんも今日は昼食を用意していなかったはずだ。それならば、どうにでもなる以上既に作られてしまっている朝食を優先して食べるべきだ。

水原と二人でそんなことを大真面目に語っていると、瑞穂がおかしそうに「仲良いね」と笑った。


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