9: ◆Rin.ODRFYM[saga]
2019/08/10(土) 00:15:57.16 ID:k2me14jR0
■ 二章 夜に溶かす
燦々と照りつける太陽。
潮の香り。
もくもくと盛り上がる入道雲。
足の裏全体に伝わる砂の柔らかな感触。
私は今、海に来ていた。
身につけているのはもちろん先日プロデューサーに贈ってもらったあの水着で、理由も当然撮影のお仕事だ。
撮影のお仕事自体は、天気に恵まれたこともあって順調に進み、お昼を回って少し経った辺りで私の分は撮り終わった。
けれども卯月と未央はまだしばらくかかる、ということで一足お先に私はビーチに繰り出させてもらっていた。
「日焼け止め、塗り直しときな。あと、怪我だけはしないように。何か欲しいもの、食べたいものがあったら遠慮なく言うんだぞ」
まるで注意事項が列挙されている看板みたいに口うるさいプロデューサー付きではあるけれど。
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