渋谷凛「ソールド・アウトマーク」
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4: ◆Rin.ODRFYM[saga]
2019/08/09(金) 23:55:44.87 ID:sTJbwKvU0

裸足のまま、ぺたぺたと事務所の更衣室のタイルを歩き、ドアのもとへ。

疑っているわけではないが、まだプロデューサーとアイドルという関係になって一年程度なわけで、全幅の信頼を置けているかと言われると、そうではない。

だから申し訳ないけれど、鍵を閉めさせてもらった。

再びぺたぺたとタイルを踏んで、自分の荷物のもとへ戻る。

鞄から元々身に着けていた私服を取り出してから、背中に手を回した。

しゅるりと後ろ手に紐をほどき、汚さないように机上に乗せる。

ショートパンツも、下の水着も同じようにして、それから順番に私服を身につけていった。

スニーカーに足を入れ、片方ずつ靴紐を結んで、爪先を鳴らす。

一応、姿見の前で衣服が乱れていないことを確認し、ドアの鍵を開けた。

「着替え、終わりました」

ドアの向こうに呼びかけると、またしても最初と同じように控えめな入室方法でプロデューサーがやってくるので、笑ってしまう。

「なんでそんな忍び込むみたいに入るんですか」

「いや、女性用の更衣室なんて普段入らないから、ちょっと緊張して」


ぶんぶん手を振って、焦りながら愛想笑いを浮かべるプロデューサーはなんだかおかしい。



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