3: ◆Rin.ODRFYM[saga]
2019/08/09(金) 23:54:41.04 ID:sTJbwKvU0
今日は、撮影のお仕事で使用するという水着の試着と、そのお仕事に際しての諸々の確認をするべく事務所に呼び出されていた。
黒のビキニスタイルの水着に、白のショートパンツを合わせた至ってシンプルな水着だが、確かにセンスは悪くない。
胸の真ん中にあしらわれた大きなリボンはかわいいし、用意してくれているブレスレットや髪飾りなどの小物類も、私をイメージしてデザインされているだけあって特別感もひとしおだ。
しかし、これら全てがこの男の趣味であったらどうしようか。いや、どうしてくれようか。
などと考えながら、未だ私のことをまじまじと眺めているプロデューサーの視線から逃れるように一歩右にずれた。
「その、気に入ったのはわかったので。もう、いい?」
「あっ。ごめんなさい。はい、大丈夫です。素敵でした」
最後はただのお前の感想ではないか。
そうツッコみかけて、踏み止まる。
「ん。じゃあ着替えるので、また出てもらっても……」
「あ、はい。すみません、すぐに」
今度は慌ただしくドアノブを回し、ばたんと部屋からプロデューサーは出ていった。
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