97:名無しNIPPER[sage]
2019/08/10(土) 03:22:48.45 ID:swoF+qcF0
珈琲の味を堪能していると、背後から足音。クレアが帰ってきた、寝巻きで。そんな物まで持ってきたのか。なんだっけこの服。
ああそうだ、ネグリジェだ。下ろしていた金髪は、ポニテになっていた。
「夜は冷えるわねー…」
クレアは自分専用の椅子へ座り、焚き火の前で温まる。ちょっと格好と髪型が違うから、中々悪くないなとか思ってしまった。
そして俺はある事に気付く。
「あれ?ジャスミンはどうしたんですか?」
「ああ……あそこよ」
ティーカップを手に取り、顎で俺の背後の大きめな木を指す。なるほど、隠れているのか。
「あの子、私程じゃないけど。中々よ」
「……え?何がですか?」
今の発言の意味がわからなかった。追及するでもなく、か待っていればそのうち来るだろうと思い、俺はまた珈琲を啜る。
俺はその間悔しいがチラチラとクレアを見てしまう。くそ、喋らなければ可愛いなこいつ!
「おや、これはこれは……」
向かいで座っていたお爺さんが俺の背後を見ながら呟く。
ジャスミンか?俺は振り向いた。
「……んなっ!」
そこに居たのは見知らぬ美少女。顔半分を隠して居た赤い前髪は、片目だけ出していて、髪を花のピンで留めていた。
ぶかぶかのローブで体型がわからなかったが、クレア同様のネグリジェを着用している為、ジャスミンの身体がよく分かる。
小柄だが決して小さくはない胸に、すらっとした身体。肌が綺麗なのか脚は美脚と言える。
「え、だ、誰…?」
これは不可抗力だ、咄嗟に出た言葉だ。
「あ…ぅ……や、やっぱり…へ、変ですよね……」
「い、いや!か、かかか…可愛いよ!?!?」
やべぇ!声が裏返った!
「ふぁっ!?……や、あの……その……!」
「とても可愛らしいですよ。ジャスミンさん」
これぞ大人の余裕、と言わんばかりに自然と褒められるお爺さんに俺は敬意を表した。
「あ、あああ、ありがとうございますっ! 」
ジャスミンは駆け足でクレアと向かいの椅子にちょこんと座り、顔を隠す。やべぇ、これが所謂ギャップ萌えというやつでは?
今俺の目にはジャスミンがとても可愛く見える。好きになっちゃいそう!
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