91:名無しNIPPER[sage]
2019/08/09(金) 16:44:17.40 ID:3U6iQqIwO
実は薄々そうなんじゃないかとは思っていた。お嬢様の名前はクレアなんとかメリルだったからな。もしかしたらとは思っていたが、やっぱりなのか。
「アレス様は精装束…『雷雨』を所持しています。ですが、未だ烈風には手を焼いているのが現状です」
精装束を手に入れてる奴でさえ手こずる魔獣……って事か。ますますジャスミンが、どれほどの危険を犯そうとしているのか理解出来た。
ジャスミンはヴァーダを襲名すると言っていた。つまり、アレスからヴァーダの地位を貰い、烈風を倒すと言っているのだ。
「アレス様は、孤高を貫くお嬢様に優しく接してくれたのです。ご友人をお作りにならないお嬢様が、唯一心を許した相手でしょう。ご友人の居ないクレアお嬢様を、私は────」
「……爺?余計な事は言わなくて良いのよ?」
話の途中で、お嬢様は満面の笑みでお爺さんを睨む。これは失礼致しましたと頭を下げ、お爺さんは一歩後ろに下がった。
「そういう事よ。私はこの広大な土地を所有するメリル王家の娘、クレア様なの。改めて身分の違いがわかったかしら?」
「あ、はい……まぁ」
友達作らないんじゃなくて、作れないんじゃね?ムカつくけど、身分の違いはわかった。この女を怒らせるのは得策ではない。
「わかったなら休憩はお終い。先を急ぐわよ」
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