【安価】男「異世界転生しちゃった」
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206:名無しNIPPER[sage]
2019/08/20(火) 10:24:08.18 ID:7jJYpAViO

「すげぇ…」


思わず声が漏れた。俺は剣を鞘に戻し、少年へと歩み寄る。既に電気は帯びておらず、短刀から魔物の血を払って別のナイフを取り出していた。


「凄いね、少年」


俺は手を差し出し、握手を求める。


「…………」


少年は喋らないが、握手はしてくれた。さっきもそうだけど…あんまり喋らない子なのかな。握手を終えると少年は魔物に近付き、剥ぎ取りを始める。討伐依頼はやったことはないが、何かを持ち帰らないといけないみたいだな。


「…この魔物、なんて奴か知ってる?」


「………オーガ」


少年は角をナイフで削りながら答えてくれた。なるほど、こいつはオーガだったのか。そういえばオークやらオーガやら居るが、何で区別するかとか知らないな。


「オーガか、強かったね」


「……別に。1人でも勝てた」


角が切れたのか、立ち上がって角を袋にしまう。共闘した仲なのにそんな言い方する?まぁ勝手に手伝っただけだし、別にお礼を求めてた訳じゃないけどさ。


「あ、はは…そっかそっか」


「……」


少年はナイフをしまい、俺を一瞥した後にノースで待ってる、と一言だけ告げてその場を去る。俺も少年が見えなくなると、もうすぐで一杯になる小袋を取り出して薬草を探し始めた。

そういえば名前とか聞いてなかったな。ノース帝国で待ってるらしいし、改めて聞こう。



〜ノース帝国 冒険者ギルド


薬草取り終えた俺はギルドの戸を開けて中に入り、受付嬢に小袋を渡して報酬を受け取る。時間と労力の割には少額だが、まぁ採取だしなと納得する。

ここのギルドの中は簡易的な酒場になっており、置かれたテーブルで酒を飲む輩が数十人程居る。 そのガヤガヤとうるさい中、隅っこに座る少年が居た。



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