82: ◆v0AXk6cXY2[saga]
2019/08/18(日) 15:34:09.89 ID:BON9hvjh0
「“凛”……って、そう呼んでほしいな。いつまでも“渋谷さん”なんて、他人行儀だから」
そんな、些細なお願い。思わず目を丸くする。そう言えば、確かに渋谷さんのことをそう呼んだことはない。ほかのプロデューサーは下の名前で呼んでいる人もいるのに。
『そんなのでいいのか?』
「うん。それがいいの」
それが彼女の願いなら、否応もない。それに……きっと、俺は彼女を。
『分かったよ……り、凛』
「……うっ、お、思ったよりも、恥ずかしいね」
ずっと、こう呼びたかったのかもしれない。嬉しそうに、けれども恥ずかしそうにはにかむ凛の姿をみてそう思う。
「……ねえ、プロデューサー」
『うん?』
凛が一歩、俺に近づいてから声をかけてくる。
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