81: ◆v0AXk6cXY2[saga]
2019/08/18(日) 15:33:27.61 ID:BON9hvjh0
「夢なんかじゃないよ。夢なんかじゃ」
そして、渋谷さんは思い出したように、
「……そうだ、プロデューサー。あの約束、覚えてる?」
そう訊いてくる。
『もしトップアイドルになったらって奴か』
「うん。願い事を聞いてくれるって、言ったよね」
もちろん、俺は覚えていた。忘れるはずもない。本格的に彼女のプロデュースを始めた日に交わした約束。
『ああ。俺に聞けることなら、なんでも』
だからそう答えた。自慢じゃないけれども、彼女との約束は一度だって破ったことがない。どんな些細なことでも、一度交わした約束は絶対に守った。
どんな難題でも応えて見せよう。そう覚悟をしたのに、けれども、彼女から飛び出た願い事は――。
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