78: ◆v0AXk6cXY2[saga]
2019/08/18(日) 15:31:25.51 ID:BON9hvjh0
そうそう、事務員で思い出した。俺が夢を目指すきっかけとなったあの動画のアイドルは、なんと正直者なプロデューサーが手掛けたアイドルだったのだ。
「へえ、なんだか嬉しいな。こんなに優秀なプロデューサーが生まれるきっかけだなんて……あの時俺たちのやってたことは間違いじゃなかったんだなぁ。ねえ、ちひろさん?」
しかもそのアイドルが引退後、事務員としてシンデレラガールズにやってきたのだから俺の興奮はすごかった。その時に向けられた渋谷さんからの冷たい視線で素に戻ったのは、今となると笑い話だ。
そんな憧れの人たちより先に入社して、ある意味先輩になってしまったのだから恐縮しっぱなしで。それを知っているあの人たちは笑って、事あるごとに俺のことを先輩って呼んでくる。とても性質が悪いと思う。
けれどそれがどうしようもなく嬉しくて、楽しくて。俺の夢が。絶対に無理だって思っていた夢が、どんどん叶っていく。気を抜けば小躍りでも始めそうなくらい幸せ過ぎて、本当にどうにかなりそうだった。
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