42: ◆v0AXk6cXY2[saga]
2019/08/15(木) 16:32:30.72 ID:p4U+w2zG0
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『――よし、腹切って死のう』
そんな、突拍子のないことを考えてしまうほどに俺は落ち込んでいる。
昨日、俺の探し求めていた少女は見つかった。そこまでは良かった。何でいきなりスカウトしちゃうかなー。昨日の俺の頬を思いっきり叩いてやりたい。
結論として俺のスカウトは、当然のように断られた。詳細なことを説明する時間もなく、何なら偶然あの場にいたことについてもすごく疑われた。いや実際に探し回っていたのだから疑われてしかるべきなんだけれども。
まあでも、これで心残りはなくなった。だって断られたんだから。割り切って次に行ける。今日もスカウト、頑張ろう!
――そう思っていたのに、俺はまたあの花屋の前にいる。前言撤回だ、これは切腹もやむなし。普通に通報案件だとさすがの俺でもわかる。
幸いにして店内に彼女の姿はなかった。店員の姿も見えない。裏で何かをやっているのかもしれない。
ケータイを取り出し時間を見た。午後四時。よし、帰ろう。学生なら部活とかもあるだろうしあの少女はまだ帰ってこないはず。バレる前に……。
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