24: ◆v0AXk6cXY2[saga]
2019/08/08(木) 18:59:01.76 ID:caute9RW0
(……分かってる、そんなことはないんだって)
そうとも、きっと彼女とはもう二度と逢うことはない。この巨大な都市の中で、ほんの一瞬だけ交差した縁。ただそれだけの事。
それでもやっぱり、聞かずにはいられないんだ。自分の何もかも一切合切を投げ捨てたっていい。こんな”持たざる者”の持てる限りを、あの少女に賭けてみたい。
きっと断られる。そう分かっていても、俺はきっと、もう一度出逢えば聞くのだろう。
アイドルに興味はないですか?
って。
『……まあ、届かぬ思いってやつだよねえ』
俺は反動をつけて起き上がりながら、自分に言い聞かせつつそう呟いた。それでも、何か行動を起こさずにはいられない。そしてその瞬間、悪魔のひらめきが起こった。
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