人攫い「つまり、俺はお前を買い戻したのさ」奴隷「どうして、ですか……?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/30(火) 23:53:41.81 ID:ZX8U6ErMO
「本当に町に帰らなくていいのか?」
「はい。町には帰りません。お気遣いくださり、誠に感謝しております」

後日、ご主人様は私を元居た町へ帰して下さろうとしましたが、丁重にお断りしました。

「それじゃあ、何かやりたいことはあるか?」
「……添い寝を」
「ん? なんか言ったか?」
「いえ、特に何も」
「なら、早くやりたいことを見つけないとな」

あの日から、私は少しばかりおかしいです。
あの夜のことを思い出すと、胸が苦しくて。
何度も何度も切ない夜を過ごしていました。

無論、日中でも物思いに耽ることが多く。

「おっと、危ないぞ」
「も、申し訳ありません!」

お掃除の最中に手元が疎かになり、高いところに積んであった本を崩してしまい、あわや頭に落下するというところでご主人様がその本を受け止めてくださいました。

「これはまた、随分と懐かしいなぁ」
「その本は?」
「昔、娘によく読んでやった絵本だよ」

そう聞いてすぐに私はこれだと思いました。

「あの、ご主人様……」
「ん? どうした?」
「その本を、是非私にも、その……」
「読んで欲しいのか?」
「はいっ! 夜寝る前に! 是非!」
「よし、わかった。読んでやろう」

鼻息を荒くして食いつく私は本当にみっともなくて、自分の浅ましさが心底嫌になりましたがそれでも快諾して頂けて嬉しく思いました。


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