未来「翼と入れ替わってたときの話」【ミリマス 】
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13: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:17:53.45 ID:UbedML5p0
そんなとき、先に事務所に来ていたある人物に話かけられた。
「ねえ未来ってば、わたし、そんなんじゃないと思うんだけど……」
「ひゃあ!? わ、私?」
14: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:18:48.07 ID:UbedML5p0
「なんというか、無事でよかったよ」
「未来こそ。私の姿で変なことしなかった?」
「翼のお母さんに春日未来です! って名乗ったら変な顔されたくらい」
15: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:19:44.71 ID:UbedML5p0
「どうしたんだ、未来、翼。お互いを逆に呼び合って」
わわっプロデューサーさんに疑われちゃった。どうしよ、このことを相談した方がいいのかなぁ。たしかバレたらダメ! みたいなこと占い師さんも言ってなかったし。
「ねえ、未来」
16: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:21:02.99 ID:UbedML5p0
「でへへ〜、なんでもありませんプロデューサーさん。いっぱい、い〜っぱいレッスン頑張ろうねって翼と話してたんです。あっこんなところにスイッチがある。ポチっとな」
……私はそんなにバカみたいかな?
「なんだいつもの未来か」
17: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:22:30.44 ID:UbedML5p0
さて今日のお仕事はラジオの収録だ。私と静香ちゃんがやってるラジオなんだけど、なんとたまたま翼がゲストの回だった。私も参加できるからまぁ良いんだけど……。
「ねえやっぱりバレちゃわない? 静香ちゃんだっているし」
「だいじょうぶ、だいじょーぶ。静香ちゃんもダマしてみせるよ」
18: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:23:48.07 ID:UbedML5p0
◆
ラジオのOP曲が流れてくる。それを合図に私はしゃべり始める。
「みなさん、こんにちは! パーソナリティの春日未来です。いやぁ最近……」
19: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:24:54.23 ID:UbedML5p0
さて冒頭こそ危なかったものの、振られたとき以外黙っておく作戦でラジオは割と順調に進んだ。
「それではお便りのコーナーいくわね。ラジオネーム〇〇さんから、この前のライブ最高でした! 特に翼ちゃんが可愛かったです! とのことで」
静香ちゃんがお便りを読み終わると、うれしかったのか翼が反応しちゃった。
20: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:26:11.43 ID:UbedML5p0
◆
午後からはレッスンだ。ダンスレッスンの先生はちょっと怖い人だけど、今日は安心安心。だって私は翼なんだから。
最初は私の姿の翼がダンスをした。自分が踊る姿を見るなんて不思議な気分だったけど、改めて思った。変な気ごちない動きだなあって。
21: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:26:50.54 ID:UbedML5p0
今の自分ならなんでも手に入る。たいして努力もしないで。これが翼が見ている世界なんだ。私はブルっと震えた。前に静香ちゃんが言ってた武者震いの意味がこのとき初めて分かった。
私のダンスが終わり、見学してた翼に声を掛ける。
「でへへ〜やっぱり翼ってすごいね! ダンスバッチリだったよ」
22: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2019/07/30(火) 00:27:44.39 ID:UbedML5p0
◆
それからの私の生活はまさにハッピーライフだった。だって失敗しても遅刻をしても許してくれるし、ロクに練習しなくてもある程度は動くことができたから。
だんだん翼の体も私になじんできた気もする。私たちそんなに性格が違うってわけでもないし、むしろいつもよりワガママに振る舞っても許してくれるのでこの体は便利だった。
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