嫉妬深い強欲デブでスケベで怒りに燃える怠け者の男「俺こそが唯一絶対の存在だ」
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6: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/07/29(月) 23:42:52.33 ID:8MZ+TPk10

 男は、バイク屋へと押し入り使えそうなパーツを片っ端から盗んだ。そして時間をかけて、一つ一つの部品を丁寧に交換し、再びセルを回す。深夜の住宅街に、ギュンギュンとセルモーターの金切り声が轟く。ギュンギュンギュンギュンギュンギュンギュン……ドルンドルンドルンドドドドドド。息を吹き返した愛車に、男は狂喜乱舞し、まるでステップを刻むかのようにリズミカルにアクセルをひねり続けた。

 その2日後、男は北海道にいた。その広大な大地を、俺の愛車で踏破してやる、そう息巻いた。しかし、美しい景色に心振るわせるのも初めのうちだけで、男はしばらくするとバイクを走らせることにすら飽いてしまったのだ。更に2日後には、男は自宅へと戻り、更にその翌日には何事もなかったかのように職場へと向かうのであった。

 そうした、男の衝動的なサボタージュは、半年に数回程度の割合でその後も続いた。


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