魔物使い「汚らしい! ボクに触れるなっ!」竜の子「汚らしいのは、お前だっ!!」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/27(土) 22:23:04.16 ID:jtQcW+hGO
「若様に対して、よくもそんな暴言を!」
「……全言を、撤回するべき」
「……ボクの父親は頭がおかしい人でさ」

憤る生贄娘と魔女の文句を聞き流す魔物使いは脈絡なく、自らが飼う混ざり物の出自を語る。

「貴族で、金持ちでね。かなりの地位もあり、何ひとつ不自由しなくて、全てが自分の思い通りになると思い、そして、ドラゴンを買った」

ドラゴンを買う。それも生きたまま購入する。
それは単に金銭だけでは、成し遂げられない。
ドラゴンを生け捕り出来るだけの力を持った高位の冒険者を雇い、その莫大な報酬を用意し、依頼する為のコネクションも当然必要となる。

それだけの力が、魔物使いの父には、あった。

「目当ての商品を望み通り手にした父は、何を血迷ったか、そのメスのドラゴンを孕ませた」

一同は絶句する。重い沈黙が場を支配した。
頭がおかしいの一言では、片付けられない。
人間とは、こうも、悍ましくなれるのかと。
それでも、自らも人間と竜との間に出来た子供である竜の子は、一縷の望みに賭けて尋ねた。

「それでも、愛し合っていたのなら……」
「そんなわけないだろ。馬鹿か、お前は」

ぺっと唾を吐き捨て、魔物使いは声を荒げた。


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