魔物使い「汚らしい! ボクに触れるなっ!」竜の子「汚らしいのは、お前だっ!!」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/27(土) 22:25:03.62 ID:jtQcW+hGO
「頭のいかれた糞親父は満足げだったが、孕まされたドラゴンの方は気が狂い、ぶっ壊れた」

歪な笑みを浮かべ魔物使いは当時を振り返る。

「慟哭ってのはまさにあのことだった。ドラゴンって奴らは、さぞプライドが高いんだろうな。与えられたエサも食わず死のうとして、それでも死に切れず、忌まわしい妹を産んでからそのまま力尽きた。全く、余計なことを……」

心底忌々しそうに吐き捨て、聞きたくもないその後の顛末を、魔物使いは一息に捲し立てた。

「貴族の世界は酷く狭い。父がドラゴンを孕ませ、ガキを産ませたって噂は瞬く間に広がり、それを問題視した国王によってお家は取り潰し。もちろん父は親族諸々打ち首に処された」

そう語る魔物使いの説明には、疑問が残った。

「では何故あなたは今、生きているのです?」
「そこの混ざり物が、ボクを庇ったせいだ!」

生贄娘が問うと烈火の如く魔物使いは吠えた。

「あの時、ボクは死ぬ筈だった! にも関わらず、生かされた! 全ての元凶のせいでな!!」
「……ごめん、なさい」

糾弾された魔物使いの妹は、蹲ったたまま苦しそうに泣いて謝る。それが怒りを増大させた。


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