竜の子「まるで、生命の輝きみたいだ」生贄娘「なかなか、言い得て妙ですね」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/07/21(日) 22:25:11.99 ID:kW3uxFR3O
「おっと、ごめんよ」
ドン! と、通行人と肩がぶつかって。
竜の子はその場に尻餅をついてしまった。
するとフードが取れてその正体が露わとなる。
「いたた……」
「ん? なるほど……へへっ。そういうことか」
見るとぶつかったのは街道で声をかけてきた行商のおじさんであり、全てを知った彼は。
「おーい! ここに化け物がいるぞぉ!」
「っ……若様、フードを! お早く!」
「う、うん、わかった」
大声を出されて衆目を集めるその前に、間一髪生贄娘が竜の子にフードを被せて姿を隠した。
「隠しても無駄だ! 俺はこの目で見たからな」
「気のせいではありませんか?」
「いいや、このガキは化け物だ。間違いない」
「ならば、どうするおつもりで?」
「もちろん、町の守衛に突き出してやる」
向こうが正論を唱える限り逃れられない。
故に生贄娘は、考えた。窮地の逃れ方を。
行商人とは、如何なる存在かを考慮して。
「それであなたに何の利益があるのですか?」
そう口にすると、行商人はニヤリと笑った。
行商人は何より利益を優先する人間である。
次に己の保身。優位性を確保しようとする。
「なに、悪いようにはしねぇさ」
「悪いお顔をしていますよ?」
「仕事柄、そう見えるってだけだ」
「どのようなお仕事に手を出すおつもりで?」
「そうさな……人身売買の奴隷商なんてどうだ」
「ご趣味が悪いことで。人身売買は犯罪です」
「なら、人目のつかないところでやるだけさ」
生贄娘の読み通り、行商人は利益と保身を確保するべく人目のつかない路地裏へ連れ込んだ。
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