竜の子「まるで、生命の輝きみたいだ」生贄娘「なかなか、言い得て妙ですね」
1- 20
13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/21(日) 22:45:46.91 ID:kW3uxFR3O
おまけ

「……少し席を外すぞ」
「いけませんよ、ドラゴンさん」

ぴしゃりと人間の妻が夫である竜王を咎めた。

「母として我が子が心配ではないのか?」
「もちろん、心配ですよ」

2人の子供が旅立って、早ひと月ほど。
父である竜王は心配で心配で堪らない。
元々、子に旅をさせようとしたのは己。
いつまでも洞窟に閉じ込めておけない。
いずれは巣立つ時が、必ずやってくる。
故にその勉強の為に心を鬼にしたのだ。

それでも、やはり、心配で堪らなかった。

「ではやはり、様子を見に……」
「ダメですってば」
「ええい! 止めてくれるな!」
「安易な手助けはあの子の為になりません」
「それが母の言うことか!」

逆ギレするドラゴンに元魔物使いの妻であり竜の子の母は深々と嘆息して、冷たく言い放つ。

「情けない」
「なっ!?」
「かの竜王ともあろうお方が、無様ですねぇ」
「ま、魔物使い……?」
「少し、落ちついてください」

取り乱す夫を抱きしめながら、妻は諭した。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
16Res/20.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice