10: ◆vlTFewOdSQ[saga]
2019/07/21(日) 11:11:15.28 ID:D/ABzthS0
* * *
ウサギ「怪我をしないように気をつけてね。ここの辺りの道はでこぼこしていて歩き難いから」
ウサギの言う通り、この辺りの道は舗装されている訳ではないので気を抜いていると転びそうになる。森の中なんだから舗装されていないのは当たり前なんだけど。
にこ「どこまで進む気?」
ウサギ「もう少しで猫の家に着くよ。一回そこに寄って行こうと思うんだ」
にこ「猫の家?」
ウサギ「そう。彼もまた物知りだからもしかしたら元の世界に帰る方法を知っているかも知れない」
私はウサギの後をただひたすらついていく。ただ定期的に問題が起こる。
にこ「ちょっと! そこの道は私だと通れないじゃない!」
ウサギ「あ、ごめんごめん」
このウサギ、確かに道は分かっているみたいだけれど、体のサイズ差について何にも考えてくれない。今の私の指摘だってもう何回目だか分からない。
にこ「もう、いつになったら着くのよ!」
ウサギ「ほら、あそこに大きな木が見えるだろ? あの木の中に彼の家があるんだ」
ウサギの視線の先には確かに大きな木があった。でもあれって、
にこ「まだかなり遠いじゃない!」
ウサギ「ほら、文句を言う暇があったら急いで!」
にこ「うるさいわね!」
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