魔王「魔物使い、貴様はどのような世界を望む?」魔物使い「ほえ?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/18(木) 23:13:01.17 ID:Yz/20wypO
「魔王様、ご報告します!」
「なんだ?」
「森の中で怪しい人間を見つけました!」

長い時が流れ、魔王は己の軍勢を作りあげた。
指揮官であり国主でもある魔王の名を冠する魔王軍の戦力は、この世界に存在するどの人間の国よりも強大であり、根城として居を構えた広大な大森林は魔物の国として栄えていた。
その広い国土を維持する為に、日夜見張りの魔物が大森林を監視しており、その索敵網に怪しい人間とやらが引っかかったと報告が入った。

「それはどのような人間だ?」
「自らの生業を魔物使いと称する、この上なく怪しい人間であります! 即刻駆除しますか?」
「いや、待て。ここへ連れてこい」
「はっ! かしこまりました!」

魔物使いとは懐かしい響きだと魔王は思った。
興味を唆られた魔王は其奴に会うことにした。
すぐさま、魔王の御前へ魔物使いが呼ばれた。

「面を上げよ」
「は、ははーっ!」

平伏した魔物使いが、恐る恐る顔を上げる。
どうやら道中、配下に散々痛めつけられたらしく、その顔はパンパンに腫れあがり、身体はボロ雑巾のように埃に塗れて、擦り切れている。
しかしそんな有様でも、魔王に向けられたその視線に込められた熱は少しも弱っておらず、魔物使いの歓喜と興奮が、魔王に伝わってきた。


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