13: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 07:53:00.74 ID:zErl41JR0
なんとか学校を抜け出した私たちは私の船が置いてある場所へと移動した。
善子「誰にも会わなくて良かったわね……」
果南「運が良かったね。誰かに合うんじゃないかとヒヤヒヤしてたよ」
14: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 08:06:07.88 ID:zErl41JR0
コンビニに一番近い船が泊まれる所となると、必然的に千歌の家の前になる。
善子「千歌に見つからないかしら……?」
果南「うーん……念の為、急いだ方が良いかも?」
善子「じゃあ私、ダッシュで行ってくるから。この子よろしくね」
15: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 08:19:48.55 ID:zErl41JR0
善子が息を切らしながら戻ってきた。
果南「転ばなかった?」
善子「大丈夫だったわ。躓きはしたけれど」
16: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 08:26:03.07 ID:zErl41JR0
善子「なんだかまるで、悪い事をしているみたいね」
果南「本当にそうだね! でも秘密っていいと思わない?」
天候が悪い訳ではないけど、風が強く吹き始めて自然と声が大きくなる。
17: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 08:35:10.73 ID:zErl41JR0
私の家に着くと、善子は音を立てないようにそろりそろりと進んでいた。
善子「……おじゃましまーす」
果南「今の時間は私しかいないから、別にコソコソしなくて大丈夫だよ?」
善子「早く言ってよ!」
18: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 08:39:34.97 ID:zErl41JR0
善子「ゆっくりと言っても、もうそろそろ帰らないといけないのよね」
果南「だよね。じゃあご飯だけあげよっか」
善子「うん、そうする!」
善子は先程買ってきた物を、コンビニのビニール袋から取り出した。
19: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 08:43:50.94 ID:zErl41JR0
私が缶を開けると匂いで分かるのか、黒猫は缶の近くに寄ってきた。
果南「お、気になるか。お皿に出してあげるからちょっと待ってね」
私は台所から普段自分で使っている小皿を持ってきて、それに缶の中身を出した。
20: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 08:51:14.70 ID:zErl41JR0
「「あ! 食べた!」」
私達は声を揃えて喜んだ。もし食べなかったらどうしようと心配していたから余計に嬉しかった。
果南「美味しそうに食べてるね。善子のチョイスが良かったんじゃない?」
21: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 08:58:11.40 ID:zErl41JR0
船は問題なく夜の海を進み、あっという間にさっきの砂浜へと戻ってきた。
善子「果南、今日は本当にありがとう」
果南「黒猫のことは私に任せてね」
善子「うん、頼もしいわ。ねぇ、明日も果南の家に行っていい?」
22: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 09:09:11.86 ID:zErl41JR0
私の部屋に帰ると、黒猫は真っ先に善子の座っていた座布団の上に座った。
果南「そうだよね。そこは善子の匂いがするもんね」
私はその座布団から少し離れたところにペットシートを敷いた。
23: ◆vlTFewOdSQ[sage]
2019/07/17(水) 09:16:08.33 ID:zErl41JR0
果南「ただいまー、ってもう寝ちゃってるか」
私が部屋に寝る準備をして戻ってくると、先ほどの座布団から動かずに眠っていた。善子の匂いもあって相当気に入ったのだろう。
果南「あ、そういえばこの子の名前決めてなかったじゃん」
26Res/14.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20