ドラゴン「貴様は肉を食わないのだな」魔物使い「ベジタリアンなものでして」
1- 20
15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/16(火) 22:14:34.89 ID:otgDpFYUO
「おやおや〜? もうドラゴンさんったら……」
「よ、寄るな、人間!」
「腹八分目の癖にもう出しちゃうんですか?」
「う、うるさい! 今のは何かの間違いだ!」
「いいえ、必然ですよ。生きている限りその宿命からは逃れることは出来ません。本能です」
「寄るな! 寄るなぁ!」

まるでドラゴンを追い詰めるかのごとく。
人間が一歩、また一歩と、迫ってくる。
後ずさりしようにも、ここは既に洞窟の最奥。
まさに絶体絶命の窮地に立ったドラゴンへと。

「大丈夫です。何も怖くはありませんよ」

そっと手を伸ばして、人間は腹部を撫でた。

「……やめろ、人間」
「リラックスしてください」
「その手つきを、やめてくれ」
「懐かしくなっちゃいましたか?」

悔しながら、人間の言う通りだった。
ドラゴンはその手つきが懐かしかった。
幼い頃の記憶が、親代わりの人間の愛が。

ドラゴンの便意を加速度的に促進していく。

「愛してますよ、ドラゴンさん」
「貴様は……狂っている」
「狂った人間を、愛してはくれませんか?」
「いいや。なればこそ、だからこそ愛そう!」

ぶりゅっ!

「フハッ!」

先に糞を漏らしたのは、どちらだったのか。
今となっては、もはや定かではない。
先に愉悦を漏らしたのは、どちらだったのか。
今となっては、どうでも良いことだった。

人間とドラゴンはどちらも生きている。
生きる為に肉を喰らい、栄養に変えて。
そして生きているからこそ排泄をする。

それは時に醜く、そして時に美しいものだ。

ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅぅ〜っ!

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

人間とドラゴンは高らかに哄笑し合い。
嗤いながら、糞を漏らし、愉悦に浸り。
愛し合い、そして生の尊さを尻合った。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
17Res/26.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice