【モバマス】 木村夏樹「道とん堀には人生がある」
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27:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/15(月) 04:25:31.43 ID:VQj+6fZHO


「夏樹、本当にごめんなさい……!」


 そうして夏樹は、そしてプロデューサーは彼女の実家へ戻る。
 親戚一同も帰ってまっさらになった庭には家族が総出で立っていた。


「夏樹一人に全てを背負わせていた……」


 と、父。


「だけどもうあなた一人にはさせないから。私たちも言いたいこと、全部言ってきた……」


 と、母。


「これからは、みんなで生きていこう。じいさんが生きてた頃みたいに」


 と、兄。


「アタシも、一人で勘違いして迷惑かけた……。もう子供みたいに一人で反抗したりしないから……」


 夏樹も続いて、どこか恥ずかしそうに言葉を漏らす。


(きっと、皆思っていることは同じだった)


 だけど一人で抱え込んで、言えなくて。そうして鬱憤だけが溜まってすれ違った――和解の輪を外から見届けるプロデューサーは、ふとそんな風に思ったのだった。


 なんとも言えぬ生温かい静寂の中、蛙の声が控えめに彼らを祝福しているようだった。






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