7: ◆jEbRvHU8C2[sage saga]
2019/07/14(日) 15:53:13.01 ID:UfnhAP/w0
広さはそれほどでもありません。
私が両の手を広げれば、たちまち棚壁を手のひらでぺたぺたできます。
私はふと、大学へ入学する際に案内してもらった寮を想い出しました。
ドアを開けた先、ヒト1人が擦れ違えるほどの通路があって、
その両脇に2段ベッドが鎮座していた共同部屋。
あのベッドの高さを調節して、本を並べ重ね詰め込めば、ちょうどこの物置のようになるのでしょうか。
と、結局は案内だけで終わった部屋に今更ながらの想いを馳せて。
…入学前のさほど大事でもないことをこうして想い出してしまうのは、
この物置に入る久しさが想い出となって、記憶同士が芋蔓式に結びついたからでしょうか。
しかし、プロデューサーさんを邪魔者と扱うわけではないのですが、
やはりこの狭さでは頭数が増えても非効率的な作業になりそうです。
叔父さんいわく、物置が建てられた当時はこの辺りに凄腕のカギ破りが居たようで、
中身の持ち出しを迅速に行わせないよう、狭く建てるのが主流だったとか。
高さを求めたのも、狭くなる分の収容量を頭上に確保するためではなく、
狭所でハシゴを要させることで効率を落とす目的があったようです。
実際にどれほど防犯効果があったのか定かではありませんが、それでも、
こうして時代を超えて機能するとは、ともすれば誰も想像もしていなかったでしょう。
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