奏「夏紀センパイ、付き合っていただけませんか?」
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40:名無しNIPPER[saga]
2019/07/14(日) 14:46:06.67 ID:lDAUfTp00
夏はあっという間に過ぎた。
二学期が始まると、センパイと顔を合わす機会がめっきり減った。
三年生と一年生は教室のフロアも違う。部活を引退してしまえば、すれ違うことすらほとんどない。
一度、センパイの姿を見かけたことがある。衣替えが済んですぐのころだった。
廊下の向こうに見えたセンパイは、私の知らない誰かと会話していた。
途中、私の存在に気づいたセンパイは、かるく右手をあげてほほ笑んだ。
私はちいさく会釈を返した。
言葉は交わさなかった。
それからはもう、顔を見ることすらなかった。
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