サカキ「少し席を外させて貰う」ミュウツー「どこへいくつもりだ?」
1- 20
3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:06:07.97 ID:MAkUBpd1O
「ご主人様、ポップコーンはいかがですか?」
「頂こう」

上映まで、幾ばくかの猶予がある。
それを見越して、気の利くジョーイはポップコーンと飲み物を事前に購入していた。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:09:01.20 ID:MAkUBpd1O
「そろそろ、始まりますね」
「ああ、そうだな」

ジョーイへの感謝を伝えるべく、遠慮する彼女にポップコーンを共に食べようと提案し、仲良く2人で食べ終え、上映を心待ちにしていると。

以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:14:31.33 ID:MAkUBpd1O
『私は、何の為に生み出された』

スクリーンの私の言葉は、まさに自問だった。
明確な答えなど、ありはしないだろう。
その問いかけは何も人工的に生み出された私だけでなく、この世全ての生きとし生けるものに共通する、原初の疑問であると言えた。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:16:26.41 ID:MAkUBpd1O
『オリジナルよりも強く作られたコピーに、オリジナルであるお前達が勝てる道理はない』

その台詞を口にした時のことは忘れられない。
目の前にオリジナルであるミュウが現れ、ついつい熱くなってしまったことを覚えている。
白黒付けるべく、不毛な戦いを引き起こした。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:18:18.81 ID:MAkUBpd1O
『もう、やめてくれぇえええええっ!!!!』

あれよあれよという間に、映画は佳境に入る。
私とミュウとの決戦に割って入る、マサラタウン出身のサトシとかいう小僧。無謀の極みだ。
案の定、強大なサイコパワーをその身に受けた小僧は石化して、動かなくなってしまった。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:20:55.56 ID:MAkUBpd1O
「気になりますか?」

もう間も無く映画が終わる頃合いとなった時。
不意に、ジョーイにそう尋ねられた。
それが席を外してから戻って来ないサカキに関する問いかけであると、私は察して、答えた。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:24:01.87 ID:MAkUBpd1O
「しかし、よもや貴様が泣くとはな」

しばらくしんみりとした空気に浸っていたが、お互いに気まずいだろうと思い、茶化すと。

「……泣いてなどいない」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:25:52.08 ID:MAkUBpd1O
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

その哄笑は、果たしてどちらのものか。
私の愉悦か、サカキの愉悦か。
何故、私とサカキは脱糞したのか。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:28:35.71 ID:MAkUBpd1O
あの後、私はサカキよりも先に個室から出て、念入りに手を洗い、黙ってトイレを後にした。
サカキもまた立ち去る私に何も言わなかった。
何を思い、何故泣いたのかは結局わからない。
けれど、私もサカキもこの世界で生きていて。
この先も生き続けるということは間違いない。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:33:15.97 ID:MAkUBpd1O
「また来たのか?」
「……………………」

しばらくして、ひとりの人間が私の元へ来た。
こちらが尋ねても何も言葉を発しないその寡黙さと、特徴的な赤い帽子には覚えがあった。
以下略 AAS



17Res/15.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice