6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/08(月) 00:41:46.35 ID:RMDHO/4E0
『悲しい』
その言葉が突き刺さる。
奏に怒られることで奏にあたしのことを見てもらえる。 そんな能天気なことをあたしが考えている時に奏はそんなことを考えていたんだ。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/08(月) 00:42:19.79 ID:RMDHO/4E0
「待って響」
唇の動きが強制的に止められる。 狭いベッドの中で奏はあたしとの距離を取る。
「え……?」
8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/08(月) 00:42:49.46 ID:RMDHO/4E0
「私、さっきから怒ってるんだけど」
奏はまっすぐこちらを見据えてそう語る。 その顔は実に整った凛としたもので、怒りなんて俗物的なものとは無縁に思える。
「だ、だってさっき『悲しい』って……」
9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/08(月) 00:43:20.86 ID:RMDHO/4E0
「はぁ…… 本当信じられない……」
人がふたり眠ることを想定されていないベッドの中を奏が動き回る。
薄布ひとつ纏ってベッドから抜け出した彼女はあたしに背中を向けながら呟く。
10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/08(月) 00:43:55.96 ID:RMDHO/4E0
「それじゃあさ、明日…… じゃなくて今日? 買いに行こうよ、ふたりでさ」
ベッドから体を起こし、布越しでもわかる奏の綺麗な背中に語りかける。 彼女の提案を甘んじて飲みつつの休日の提案、これはきっと悪くない選択肢のはず。
「……」
11: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2019/07/08(月) 00:44:27.23 ID:RMDHO/4E0
ひびかな とても甘くて美味しいもの
12:名無しNIPPER
2019/07/08(月) 00:47:25.83 ID:RMDHO/4E0
書き忘れた。
終わりです。
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