阿良々木暦「神原、何か飲むか?」神原駿河「私は阿良々木先輩の汗でいい」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/05(金) 23:05:41.36 ID:vXBrfRKkO
「はぁ……」
「どうした、阿良々木先輩。溜息など吐いて」
「お前がそんな奴だとは思わなかったよ」

つい、愚痴みたいな言葉が口から溢れた。

「なんだそれは。どういう意味だ?」
「いや? 別に、なんでもないさ」
「なんなんだその曖昧な返答は! 言いたいことがあるならばハッキリ言えばいいだろう!?」

腑抜け呼ばわりされた僕は、言ってやった。

「正直、お前にはがっかりしたよ、神原」
「そ、そんな……何故だ、阿良々木先輩!」
「たかが尿を忌避するような奴はもう僕の後輩でもなんでもない。あばよ、神原。達者でな」

自分でも驚くほど、冷たい口調だった。
僕はこれまで神原に対して、これほどまでに辛辣な言葉を言い放った経験など未だ嘗てなく、そこでようやく、自分がそれほどまでに大きな失望をこの後輩に感じていたのだと自覚した。

「阿良々木、先輩……?」
「さぁーて、新しい後輩でも探しに行くかぁ」
「くっ……! かくなる上は……!」

なにやら覚悟を決めて、神原は宣言をした。

「漏らす! この場でおしっこをお漏らしするから、どうか私のことを見捨てないでくれ!」

神原の嘆願を受けて、僕は広角をつり上げる。
計画通り。なんだ、やれば出来るじゃないか。
やはり、神原は僕の後輩に相応しいと思った。


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