阿良々木暦「神原、何か飲むか?」神原駿河「私は阿良々木先輩の汗でいい」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/05(金) 23:02:51.14 ID:vXBrfRKkO
「雨、やまないな」
「そうだな」

閑話休題。ということで。
ひとまず、強まった雨足から逃れるべく、僕と神原は急いで雨を凌げる場所まで避難した。
丁度良いところに屋根付きのバス停があったので、そこに逃げ込み、ぼんやり空を見上げる。

降り出した雨は、当分やみそうもなかった。

「神原、何か飲むか?」

おあつらえ向きに、バス停には自動販売機が設置されていたので、懲りない僕はまた、ここぞとばかりに先輩風を吹かせて、後輩に何か飲み物でも飲むのかと尋ねてみたのだけど。

「私は阿良々木先輩の汗でいい」
「平然と気持ち悪いことを言うな!」

とことん、僕のここぞを邪魔する後輩だ。
たしかに降りしきる雨によって湿度は高まっており、その蒸し暑さに僕は現在うっすら汗ばんでいるが、それでも絞れるくらいに汗をかいているわけではない。
しかし、根っからのスポーツウーマンである神原は代謝が良いらしく、額に浮かんだ汗を指先で拭うと、それをこちらに向けて、一言。

「舐めろ」
「後輩の癖になんだその口の利き方は!」

あまりにも無礼な後輩の態度に憤慨した僕は怒鳴り散らしながらも、その細い指先を咥えた。

「あむっ!」
「ひぅっ!?」
「なんら、かんふぁる? ほーかひたか?」
「い、いや、まさか本当に舐めるとは……」

やれやれ、この僕を誰だと思っているのやら。
後輩に指を舐めろと言われたならば、怒りながらも渋々舐めるに決まっているだろうが。

「ちゅばちゅば!」
「その効果音は既に、渋々舐めるというよりも渋々しゃぶると言った方が適切だと思うぞ」

それを言うならしゃぶしゃぶしゃぶると言った方が、語感が良いだろうと、僕は思った。


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