29: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/04(木) 00:22:00.53 ID:AHfhRj3X0
「そなた。お顔を、もう少しこちらへー……」
「顔? こうかな……むぎゅっ!?」
いきなり抱き寄せられた。
両腕で頭を抱え、着物の胸元に導かれる。
あの遠い島の海辺の花のような香りが鼻腔いっぱいに満ちて、途轍もなく優しい声に囲まれる。
「よくぞ、ここまで立派にー……芳乃は嬉しく思いますよー……」
「もがもがふがががが」
「よいこー、よいこー……」
撫で撫でされている。まるで仔犬にするみたいだ。
………………抵抗できない。
なんか、このままでもいいような気がしてきた。
当然ロビーには社員が山ほどいる。他部署のアイドルも。
周囲から突き刺さりまくる視線もその時だけは気にならなかった。
だが見る人が見れば未成年に対するアレコレで今すぐお縄だ。
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