30: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/04(木) 00:23:07.09 ID:AHfhRj3X0
「あら――」
と、聞き慣れた声に正気に戻る。
楓さんが立っていた。
さしもの彼女も、少し驚いているみたいだった。
「そうですか……あなたが」
楓さんは静かに頷き、なにやら合点がいったというように微笑する。
少女は俺を優しく解放し、楓さんに正対して背筋を伸ばす。
そして、俺には想像もつかぬ何らかの万感を込めて、深々とお辞儀をするのだった。
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