石動乃絵「しんいちろーのお尻の中にもあぶらむし〜」仲上眞一郎「やめてくれ!」
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16:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/30(日) 23:44:05.03 ID:ZOjUA0V2O
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

響き渡る、父、宗弘の哄笑。
眞一郎としをりは、呆然としていた。
よもやあの口数の少ない、寡黙な父が。
こんなにも高らかに、愉悦をぶちまけるとは。

「ッ……嗤うなよっ!」

我に返り侮辱されたことに怒り狂う眞一郎が吠えると、父も我に返ったらしく、哄笑を止め。

「すまん……つい、心が震えて、な」

野原ひろしみたいな声でそう言われて。
眞一郎は居ても立っても居られずに、走った。
最速で自分の部屋に駆け込み、鍵を締める。

「くそっ! 馬鹿に、しやがって……!」

眞一郎は、激怒していた。
しかし、胸の奥には別の感情もあって。
あの口数の少ない、寡黙な父親が。
心が震えたと口にした、あの瞬間に。

「フハッ!」

腹の底から湧き上った愉悦が、止められない。

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

嗤いながら、眞一郎は勝ち誇る。
ざあまみろ。何故か、そんな感情が芽生える。
あの親父の心を震えさせてやったぞ。
しかし、そんな一時の快楽は長くは続かず。

「なにやってんだ!」

眞一郎は吠える。この世全ての不条理に対し。

「なにやってんだ俺は!!」

そして何より、自分自身の弱さを、叱咤した。


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