【オリジナル・安価&コンマ】宇宙を駆ける者たちの物語Part3
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117:名無しNIPPER[saga]
2019/07/14(日) 02:38:15.39 ID:1Kwg5KBm0
「私、チャーリーのことを信じてたんですよ。『きっとどこかで生きてる』、『すぐに迎えに来てくれる』」

「そう思って、辛い仕事をやってきたんです。少ないご飯でも我慢したんです。でも」

キュッ。

リーネはシーツを握り締め、涙を流しながら言葉を絞り出す。

「でも…チャーリーは来てくれなかった…!攫われるその瞬間にも、あなたはいなかった…!」

「私は追われて、逃げて、助けられている間に、あなたは…。地球でのうのうと過ごしていたのですか…!?」

「だとしたら、私。馬鹿じゃあないですか…!何年もあなたみたいな大嘘吐きを信じて、頑張っていた私は…」

「うぅ…うわぁぁぁぁぁぁぁん………!」

ボロボロ、と大粒の涙を流し泣きじゃくるリーネ。もう、フォローする気すら失せた。

こんな男を、視界に入れることにすら嫌悪感を抱いてしまう。

リヒトは、リーネを慰めながら目の前の愚者へと警告をする。

「…あんた、リーネともう関わらない方が良い」

「次来た時は、容赦しないので。どうしても逢うっていうのなら、死ぬ覚悟をお願いしますね」

「………ッ。…ああ、分かって…いるよ…!」

事の重さを理解したのか、右目を押さえ、沈痛な面持ちで部屋を出ていくチャーリー。

静かになった病室で、リーネはぼそり、と呟いた。

「…私。昔は、チャーリーのことが好きだったんです」

「結婚しても良い。…いや、結婚するのはこの人じゃないと嫌っていう程に、大好きでした」

だけど、今は。現実を知ってしまった私は。あの人のことが。

大っ嫌い。


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