納豆キムチ女「……納豆キムチの味がする」納豆キムチ男「……当たり前だろ」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/22(土) 23:09:59.66 ID:luxIPjs0O
「なあ、納豆キムチ女」
「えっ? なんですか……?」

数ヶ月が経過した、放課後の教室にて。
帰ろうとしていた納豆キムチ女に声を掛けた。
このあだ名が定着してる時点でお察しの通り。
彼女のクラスでの立場はあまり良くなかった。
本来ならば、こうして声を掛けるのも憚れる。
けれども、何故か、俺は彼女に、こう言った。

「放課後、暇なら、うちに食べに来いよ」
「はい?」
「納豆キムチご飯、好きなんだろ?」

我ながら、どんな誘い方だとは思う。
突発的な思いつきをそのまま口に出しただけ。
計画性など皆無で、断られても別に良かった。
たぶん俺は、何かしてやりたかったのだろう。
腐れ縁の女生徒が孤立しているのを、見て見ぬ振りをする人間に、なりたくなかったのだ。

「えっと……?」
「嫌ならいい」

困らせるつもりはない。ここが引き際だろう。
ともあれ、これで義理や義務は果たした。
最初から、結果なんて、どうでも良かった。
そのまま足早に教室を出ようとしたの、だが。

「……行きます」
「……あっそ。んじゃあ、家まで案内するから」
「はい」

思いがけず、一緒に、下校することとなった。


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