10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/19(水) 23:33:34.65 ID:ikHTZENWO
「そんな……」
「あは。その顔」
愕然とする僕の頬に高木さんの指先が触れる。
「西片の……その顔が、見たかった」
「じょ、冗談はやめてよ」
「冗談なんかじゃないよ。その顔を見る為に、朝下剤を飲んでから、これまでずっと耐えてきたの」
そう語る彼女の口元はだらしなく緩み。
熱に浮かされた瞳は潤みきっていて。
思わず、僕は生唾を飲み込んだ。
「ごめんなさい」
「えっ?」
「私、西片に酷いことしちゃった」
「高木さん……」
一転してしょんぼりした高木さんが僕に問う。
「私のこと、嫌いになった……?」
弱りきった彼女の瞳が。
背に回される細腕の震えが。
その全てが、僕を打ち震えさせた。
「嫌いになんて、なるわけがない」
「でも、私は西片の優しさにつけ込んで……」
「いいんだ、高木さん」
自分を責める高木さんなんて、見たくない。
「君の悦びの為なら、僕は悦んで脱糞するよ」
君の悦びは、僕の悦び。故に謝る必要はない。
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