【ミリマス】私という撫子の
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9: ◆DbvMVEE3z2[sage saga]
2019/06/16(日) 00:13:50.13 ID:RAUxaTtJ0
 車で揺られて三十分ほど。
 着いたのは大きな建物。その門の前に置かれた看板には『Japan Festival』の文字。また、知らない言葉だ。前を歩くお父さんに尋ねる。

『Japanってなに?』
『Nihonのことだよ』

 同じ国なのに呼び方が二つ……? よくわからないと思って俯いている間にお父さんは係員の人と話を済ませてしまっていた。気づけば私は係員の人に会場の方へと誘導されていく。

 初めに通ったのは見たことのない絵がたくさん飾っている部屋だった。

 絵を見上げることしかできない私に「これはNihongaって言うんだよ」とお父さんは言う。どうやらNihonで描かれるものらしい。私が使っている絵具と違って、自然のものを使って色をつけている。これを描くにはとても高い技術が必要なものなのだそう。お父さんが私に説明する言葉を頭の中で繰り返しながら絵を見つめる。

 お父さんは、私とお母さんが見ている時間よりも長く一つの絵を見るものだから部屋の出口付近でお母さんと二人でお父さんを待つ。なんだかんだこの中で一番楽しんでいるのはお父さんのようだった。



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