【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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13
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◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:54:58.84 ID:DTY4fa360
「……っ」
頭を振って暗い感情を追い払った。
歩こう。歩いているうちに少しはましになるはずだ。
以下略
AAS
14
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:56:15.41 ID:DTY4fa360
ちょうど自分の何メートルか前を、背の高い女性が歩いていた。
彼女も飲んでいたのだろうか。それとも帰りだろうか。
それだけなら別になんてことのない光景なのだが、場所が場所で、つい釘付けになってしまう。
以下略
AAS
15
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:59:29.44 ID:DTY4fa360
両眼の色が違った。
以下略
AAS
16
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:00:30.54 ID:DTY4fa360
ぽかんと開いたままの口から、「あ!」と自分でもびっくりするような大声が迸る。
女性の体が、今度こそ欄干の外に出たのだ。
「危ない!!」
以下略
AAS
17
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:00:59.74 ID:DTY4fa360
「あの、足元……」
残されたのは、無茶な姿勢で欄干に足をかけたアホの酔っ払い一人である。
以下略
AAS
18
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:03:39.60 ID:DTY4fa360
〇
「ぶえっくしょい!!」
以下略
AAS
19
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:05:17.48 ID:DTY4fa360
聞きたいことは山ほどある気がしたが、かける言葉が出てこない。
見つめ合うことしばし、妙な沈黙が二人の間に降りた。
「「あの」」
以下略
AAS
20
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:07:10.82 ID:DTY4fa360
〇
入ったのは、路地裏にある小さな居酒屋。
以下略
AAS
21
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:09:03.39 ID:DTY4fa360
妙ちくりんな時間だった。
特に会話が弾むでもなかった。お互い何者かもわからない同士だし、彼女にしたって饒舌な方ではないらしい。
ただ「あ、これおいしい」「そうでしょう」的なやり取りを散発的に交わして、お互いのペースはまったく不揃い。
以下略
AAS
22
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:10:04.13 ID:DTY4fa360
そんな顔をしていただろうか。
頬をぐにぐにする。今はまた火照っていて、酒のせいだと思うことにした。
以下略
AAS
23
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:12:25.84 ID:DTY4fa360
指先で泣きぼくろを一撫でし、彼女は小首をかしげてみせる。
「もしかしたら、これがそうなのかもしれませんね」
以下略
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