【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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10: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 00:50:27.45 ID:DTY4fa360

「Pさんは?」

 当然、こっちにお鉢が回ってくる。

以下略 AAS



11: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 00:51:22.82 ID:DTY4fa360

   〇


「――んだからよぉ、やっぱ俺的ベストバウトは花山対スペックなんだよォ! そこんとこわかってんのかァ!?」
以下略 AAS



12: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 00:53:33.97 ID:DTY4fa360

「22時……」

 終電まで時間はある。
 一番の盛りを過ぎたものの、街はまだ騒がしかった。春先の涼しい夜風に、酒気を帯びた熱が混ざって頬を撫でる。
以下略 AAS



13: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 00:54:58.84 ID:DTY4fa360

「……っ」

 頭を振って暗い感情を追い払った。
 歩こう。歩いているうちに少しはましになるはずだ。
以下略 AAS



14: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 00:56:15.41 ID:DTY4fa360

 ちょうど自分の何メートルか前を、背の高い女性が歩いていた。

 彼女も飲んでいたのだろうか。それとも帰りだろうか。
 それだけなら別になんてことのない光景なのだが、場所が場所で、つい釘付けになってしまう。
以下略 AAS



15: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 00:59:29.44 ID:DTY4fa360


 両眼の色が違った。


以下略 AAS



16: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 01:00:30.54 ID:DTY4fa360

 ぽかんと開いたままの口から、「あ!」と自分でもびっくりするような大声が迸る。
 女性の体が、今度こそ欄干の外に出たのだ。

「危ない!!」
以下略 AAS



17: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 01:00:59.74 ID:DTY4fa360

「あの、足元……」


 残されたのは、無茶な姿勢で欄干に足をかけたアホの酔っ払い一人である。
以下略 AAS



18: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 01:03:39.60 ID:DTY4fa360

   〇


「ぶえっくしょい!!」
以下略 AAS



19: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 01:05:17.48 ID:DTY4fa360

 聞きたいことは山ほどある気がしたが、かける言葉が出てこない。
 見つめ合うことしばし、妙な沈黙が二人の間に降りた。

「「あの」」
以下略 AAS



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