297: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/12(金) 01:21:20.42 ID:Bg3Eqo0s0
あるとき、このみの手に、何か硬いものが触れた。
莉緒が手に何かを持っているのだと分かった。
それは表面が少し水で濡れていて、冷たかった。
このみはゆっくりと目線を下げて、莉緒の手の中にあるものを見た。
──それは、丁度いい塩梅に冷やされた、四合瓶の日本酒だった。
「……風花ちゃん、プロデューサーくん! このみ姉さん確保したわよ!」
「……え? ちょ、ちょっと、莉緒ちゃん!?」
気づけば、がっちりと腰を抑えられてしまっていた。
慌てて抜け出そうとこのみは抵抗を試みるが、小柄なこのみの体格ではなすすべもなかった。
ふと莉緒を見れば、顔がほんのりと紅潮していているのが分かった。
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