208: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/05/08(金) 22:26:20.70 ID:9DhA16vx0
二人分のグラスを持って、扉の横にある給湯スペースに向かった。
ところが、少しだけ歩いたところでこのみはそっと足を止めた。
少しの間が空いてから、その場で振り返って、このみは訊く。
「……ねえ、プロデューサー。」
このみは、グラスを後ろ手に抱えたままで、彼を見た。
「その……。もしも、私が役を貰えたとして……。
それで、私がこの劇場にいない間に、私が演技に目覚めちゃったら、どうする?
もうアイドルを辞めて、女優の道に進みたいって、思ったとしたら?」
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