エミリーが忘れた日
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43: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/06/10(月) 22:25:11.33 ID:9pdDfgPfo
 


事務所での勉強会を始めてから一週間が経った。

エミリーは相変わらず着々と教材との格闘に勤しみ、ひらがな・カタカナと小学一年生が習う程度の漢字までを読み書きできるようになった。
会話においては、基本的な挨拶や簡単な受け答えなら伊織が不在でも俺と日本語でやり取りを続けられる。
医者の先生も彼女の驚異的な学習スピードに驚きを隠せていないようだったし、俺も伊織も一旦はこの途中経過を喜んでいた。
帰りを待っている劇場のみんなにもようやく前向きな報告ができると。

次に考えるべきはステージへの復帰の段取りだった。
俺は彼女の具合を見て常々、劇場でのレッスンに合流させられる最速のタイミングを見計らっていた。
順調とはいえ、約束の期限まではたったの七日しかない。

そしてここまでの進歩から、スケジュール調整と復帰に関する告知内容を考案していく段階に入るべきことを確信した。
決められたその日までにご家族が納得のいく状況までエミリーが元に戻ってくれることを、俺も楽観的に期待していたのだ。



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