5: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/06/03(月) 02:00:09.11 ID:LzMqkbY70
「結局断らないのなら、ただの惚気なのね」
辟易した様子でイク。
いや、違うのだ。不躾を承知で、イクを勢いよく指さし、注目を促す。
「あいつはすぐ伝家の宝刀を抜くんだ。断ろうとすると、『じゃあ夜の街に消えます』と脅しをかけてくるんだ」
「……はぁ」
イクの辟易はまだ戻る気配を見せない。
相談すれば必ず痛いところを衝かれるとはわかっていても、一人で抱え込むには、少しばかり問題は大きい。なにせ俺には女心など到底わかったものではないからだ。
「こないだはなんだっけ? デートで……」
「デートじゃない。映画を見に行っただけだ」
「二人で、でしょ?」
「他のやつら誘ったけど、予定があわなかったって……」
「そーんなの嘘に決まってるの。そもそもイクたち誘われてないし。
んで? 結局午前様だったよね」
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