37:名無しNIPPER[sage]
2019/06/03(月) 15:00:51.06 ID:wT6XEXvH0
逃げる
38: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/03(月) 15:17:20.94 ID:hM7dQHcRO
ヤンキー(逃げるに限る...っ!!)ダッ
頭は悪いが、こと戦闘に関しては場数を踏んでいるヤンキー。
『気合』も『根性』も大事だが、生前の彼をその地位まで導いたのは『逃げる』事に相違なかった。
39: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/03(月) 15:22:53.82 ID:hM7dQHcRO
走れど走れど草原。
後ろからは咆哮と空を裂く音。
ヤンキー(ちっくしょ...馬鹿天使共がよォ...!)ハッハッハッ
40: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/03(月) 15:25:37.74 ID:hM7dQHcRO
ヤンキー(どっか...ねぇのかよ!?)キョロキョロ
辺りを見回す。
あるのはそよそよと靡く草に、人二人分ほどの大きな岩石。
そしてその周りに散らばる大きな動物の牙のような物...
41:名無しNIPPER[sage]
2019/06/03(月) 15:28:34.99 ID:naOWuF6NO
岩の下に骨で穴掘って潜る
で岩で蓋して隠れる
42: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/03(月) 15:32:27.19 ID:hM7dQHcRO
ヤンキー「まだ来るまでに時間はあるはず...!」ガッ
岩影に飛び込み、骨を拾う。
その骨で無我夢中に土を掘り返す。
43: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/03(月) 15:35:50.00 ID:hM7dQHcRO
ヤンキー「絶対に...生き延びてあの二人ブッ飛ばしてやる...っ!!」ザクッザクッザクッ
『生き延びる』
その強い意思が、やる気となってヤンキーに力を与える。
普段とは比べ物にならない、倍以上の力を持ってがむしゃらに穴を掘る。
44: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/05(水) 23:39:33.47 ID:hsyp1o03O
これが天使の言っていた『能力』だろうか。
異常に疲労したが、ものの数秒で人一人がすっぽりと入れる大穴を掘ることに成功した。
ヤンキー(息を潜めて...なんとかやり過ごさねぇと...)
45: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/05(水) 23:46:15.57 ID:hsyp1o03O
____
ヤンキー「...ん、」パチ
目を開ける。
46: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/05(水) 23:58:33.37 ID:hsyp1o03O
のそり、と穴から這い出て学ランについた土をパタパタとはらう。
そこで気付いたのだが、どうやら死んだときに持っていた物は全て一緒に持ってきているようだ。
ヤンキー(財布にティッシュ、ライターに、煙草二箱...1つは開いてるが)
47: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/06(木) 00:06:20.34 ID:9NjNs6IHO
ヤンキー「おーよしよし、愛しのセッタちゃん...」シュボッ
とりあえず一服。
二度と買えないと解っていることではあるが、やはり煙草を吸ってしまうのはヤンキーの性である。
48:名無しNIPPER[sage]
2019/06/06(木) 00:10:30.12 ID:iXmpsi+L0
来た方向に向かって
今動く
49: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/06(木) 00:16:30.64 ID:9NjNs6IHO
ヤンキー(去ってった方向に行けば...鉢合わせも有り得る。ここはバケモンが来た方向に向かうのが吉だぜ)スパー
ヤンキー「うっし...気合い入れてくぞ」スタスタ
日の出を待たずに歩き出す。
50: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/06(木) 00:23:33.76 ID:9NjNs6IHO
____
数時間は歩いただろうか。
単車が恋しくなってきた頃、ヤンキーの目の前に広がったのは鬱蒼と繁る森。
51: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/06(木) 00:27:34.45 ID:9NjNs6IHO
ヤンキー(だが、この森を頻繁に人間が通っているってこたぁ地面の様子見りゃあ解る...どうするべきか)
ヤンキー(さすがに森ン中のやつも全員寝てるか...?いや、しかし今森に入れば、視界は殆ど奪われる)ゴクリ
ヤンキー(ライトでもあったら進むンだがよォ...チッ、めんどくせぇ)
52:名無しNIPPER[sage]
2019/06/06(木) 00:41:49.75 ID:WFphuMpDO
森の前で夜を明かす
53: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/16(日) 01:36:33.53 ID:aS5aPtD2O
ヤンキー(今入ったら無事に出れる気がしねぇ...少し不安だが、この辺りで一旦夜を明かすか... )ガサガサ
大きな木に身体を預け、夜空を見上げる。
見たこともない景色に恐ろしい異形の獣。
緊張続きだった脳が、透き通るような夜空で解されてゆく。
54: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/16(日) 01:41:48.11 ID:aS5aPtD2O
____
褒められたような生き方では無かったなあ。
喧嘩に明け暮れ、悪行に手を染めた。
55: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/16(日) 01:45:35.01 ID:aS5aPtD2O
ヤンキー「...っ」パチ
木々から零れた朝露が顔を叩き、眼が醒める。
それと同時に神経を張り巡らせる。
56: ◆e.SQKdgQgc[saga]
2019/06/16(日) 01:50:24.10 ID:aS5aPtD2O
ヤンキー(感じる視線は一つ...血の他にも...これは、動物園の...)
ヤンキー(『獣』の臭いだ)スン
木々の奥から感じる殺気立った視線、そしてそよ風に乗ってやってくる独特の臭い。
57:名無しNIPPER[sage]
2019/06/16(日) 08:45:26.68 ID:UFvLoChl0
やるしかねぇ。気合いでぶん殴る。
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