9: ◆RZFwc/0Dpg[sage saga]
2019/05/31(金) 22:20:14.94 ID:kcSV+mvpO
だらだら歩き続ける俺達は、公園沿いの道に差し掛かっていた。
歩道と敷地の境には植込みが並んでいる。その奥に砂場と滑り台、それからブランコが見えた。
少し開けた位置にはぽつんと、時計が立っていた。
二本の針はその頂点で今にも重なろうとしている。
俺達にとって特別な、十二月十二日が終わろうとしている。
「周子」
「ほーい。どしたん?」
「誕生日、おめでとう」
「へへへ……うん。ありがと」
時計のすぐ傍で、月が青白く輝いていた。
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